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教育学部のPhDの先生達と面談した話

残念ながら今の大学では、医学教育系のリサーチやプロジェクトがやりづらく感じている

卒後教育のリーダー達は忙しそうにしており、リサーチの話をしても中々Buy-inというやつが得られた感覚がなく
何かしらのプロジェクトがあっても自分には声がかかってこない。別の人に声がかかっても、その人は何もせず、なかった事になってる件もあると情報通のインド人同僚が憤慨していた。

卒前教育のコースディレクターはなおさらリサーチやってる感がなく
機会があったらリサーチしましょう程度の話でおしまい

この状況を打開するには、前科長とのリサーチに今後も関わっていくのが最も確実なのだが
彼は多職種のチームワークやコミュニケーション改善がメインなので

医学教育研究にも手を出さなければ
教育関連のポジションには手が届かない可能性が高い
医学部にいいメンターがいないなら、他学部に探しに行くまでだ‼️

ということで
前科長のリサーチミーティングで出会った教育学部のPhDの先生から
教育学部で教育関連のPhDプログラムを運営している人達を紹介してもらった

PhD in education sciences といっても、それだけで6つのプログラムに分かれており(その他にも教育リーダシップなど多くのプログラムがあるから驚き)、今回は自分が興味ありそうな2つのプログラムに関わっている人達と個別に相談させてもらった。

1つは、教育ポリシー&評価、とかいう聞いただけではよく分からないプログラム。要は、教育研究を幅広く扱っているらしく、研究デザインや方法を広く学べそう。その自由度は良いなと思ったが、教育の歴史的なコースも入ってくるらしく、間違いはなさそうだが、無意味に思えるコースは取りたくないので、必須コースの吟味が必要。

あと、博士論文のテーマを決める際難渋する可能性あり。色々な選択肢(教官の専門性の幅)があるだろうが、医学教育で自分ができる範囲の研究とのすり合わせは、難しそう。

2つ目は、Psychometrics(スケールの作成、評価)や統計に特化したプログラム。2人しか教官がおらず、よりこじんまりしていて、いかに教育や臨床で取られるデータを解析するか、方法論やデータ解析を専門にしている。

正直、今さら統計の本を読んで数式の意味まで理解しようとも思わないので、初めは否定的だったが、1人がPsychometrics、もう1人が統計を担当しており、何を学ぶのかがシンプルで良い。

統計家は医学部にも結構いるので、そこまでニーズもなければ自分も統計家になろうとは思わない。
しかしPsychometricsのほうは、自分のやってきたプロジェクトには何かしらのスケールが使われており、自分の興味をそそる上、医療現場において、臨床、教育共に周囲のニーズも高いはずなので、思った以上に心に響いた。

博士論文のテーマも、解析すべきデータや開発もしくはValidateしたいスケールを見つけることに絞られる、裏を返せば、自分の興味のあることからみつけられるという所もプラスだった。

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