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8月, 2019の投稿を表示しています

アメリカでフルタイムで働きながらPhD学生をやるとこうなる

さて、ついに始まってしまった秋学期 フェローシップの時も、臨床をしながらオンラインでシンシナティ大学院生をしていたので、さほど変わらないと思いきや 全然状況が違う フェローシップ中は臨床業務は半分(その分給料も半分)で、勉強や研究に集中できるように組まれた「カリキュラム」の中でやっていた 今回は、フルタイムで臨床業務をこなしつつ、「合間に」大学院の授業や課題をこなさなければならない 最大の障壁はオンラインでないこと (実はもっと大きな障壁は授業料にかかる税金を払えるかどうかになりそうだが) 病棟で働いている週は、仕事の合間に抜け出して授業にでなければならないが そもそも授業がある教育心理学のキャンパスと職場である病院・医学部が 15分くらい離れている! 車で移動するにも、病院の駐車場と周辺の道は日中はとても混んでいて 車で行っても歩いても15分以上かかるのは目に見えている つまり、往復の時間も含めると、授業の時間+30分くらい、病棟業務を離れる必要がある  今学期は、いろいろ駄々をこねて、必須と言われた毎週水曜11時からのオリエンテーション授業を来年にしてもらった (というか、12時開始でいやいや登録した2時間後に、11時に変更しますとメールがきて、「絶対無理」とDROPした。午前は11時過ぎまで回診することが多いので、11時はさすがに無理) 午後からの授業も、さすがに2時間近く留守にするのは、リスクが高いが 午後からなら、あらかたのことは済ませて、誰かに、緊急時の対応をお願いすればなんとかなる 今学期とっているオンラインの統計のコースは授業に出なくてよいので楽だが 今日は初めて、自分のアドバイザーである教授の「ラボ」のクラスにでた 10人以上学生がいて、若そうな人から、結構年いってそうな人もいた 自分のように1年目もいれば、あとは博士論文だけ、という人もいて ベースの知識や理解に天と地ほどの乖離があった さっそく、目標を書けと言われたが 今年はRをみんなで学んでいく、という方向性らしいが 詳しい内容までは決まっていない 例えば  MLM LDA IRT DIF DIMENSIONALITY をRでできるようになるとか言われても こっち...

全然7DAYSオンオフじゃないうえにポスター6枚準備するのは流石に疲労がたまる。

さて調子に乗って6枚抄録を提出したのはいいが、さすが地方会、もちろん全てアクセプトしてくる うち4枚は症例レポートなので、これはもう簡単。2時間で一枚のぺースでポスターを仕上げていく といっても、7月から9月にかけてのスケジュールは、まったくもって7DaysOnOffになっておらず、毎月4週間のうち3週間弱から3週間シフトに入れられているという恐怖 いつもより疲労がたまっている状態で、準備に時間を削られるものだから、 1枚2時間以上かけていられないのだ しかし慣れてきたもので、ポスターの内容をどう「Chunking」するかすぐにアイデアが浮かび、いい感じのポスターができた。 問題は2枚のリサーチポスター 肝心のリサーチの第一・責任著者が、僕ら同僚を巻き込んだにもかかわらず研究デザインの肝の部分を無視したままデータ収集まで手伝わせたことで 今更研究のデザインをしようにも手遅れ 抄録は彼がもともと言っていたリサーチクエスチョンだけで、解析は自分がベストと考えるもので結果を提出したのだが 彼にデータを実際に見てしまっているので、彼の中には10-20個くらい新たにリサーチクエスチョンが浮かんでおり、 こないだその一覧を見せられた時にはため息しかでなかった バイアスしか発生しないような状況なので、「まずは最初のリサーチクエスチョンに立ち返ってそれだけやった方が良い」と納得はしてもらったが それでも研究デザインの段階で「独立変数とアウトカム」の設定を怠ってくれたのは 本当に迷惑😱 100個くらい変数・アウトカムを集めてしまっているうえ この中から独立変数を選べというには症例数nが全く足りていない 単純なCorrelationやRegressionをやったところで差がでそうな候補がすくないうえに 交絡していそうな変数がいっぱいあるので、それを統計的に検討してどれをいれるか選らぶ?それは2年前にやって、多いにレビュアーにたたかれたのでもうこりごり これは他の研究で関連が示されているといった変数だけに絞っても多すぎるくらい 結局「これは大事だと思う」と臨床的にも大事そうなやつを選んでもらって データをアップデートして… ってこれに何日費やしてると思ってる💢💢💢

【本】The Gift of Imperfect Parenting 家庭はどういう場所であるべきか考える。

ベストセラーを連発しており作中では自らを「Shameリサーチャー」と表現するBrene Brown博士 何も知らない人に自分のやっていることを説明するとき、「Shame(恥・恥じるという役が適当だろうか)」という言葉は敬遠されがちだということも面白いストーリーを交えて紹介されている。 それゆえか、「Shame」について語るというより、人間の「Vulnerability(「もろさ」とか「弱さ」という役でいいか)」という切り口で話が進むことが多い。 子育て、リーダーシップ関連の本も出しており、ずっと気になっていた。今回手始めに、2時間程度で聞けてしまう、Parenting子育てについての本を聞いた。 The Gifts of Imperfect Parenting: Raising Children With Courage, Compassion & Connection オーディオもこれまでと違い、聴衆がいる状態で収録されたような内容。なので、本では絶対に登場しないような意味のない言葉を言ったり「Um」とか、笑いながら話し、感情をこめて話す場面があったりと、話に引き込むのは凄くうまい。 早口になると、ネイティブならではの音が重なって細かい単語がほぼ発音されないような喋りになってしまうのは難点だが、大事な所は注意深くしゃべるようにしているので、そこまで気にはならなかった。 ShameリサーチャーであるBrown博士の観点からは、子供が将来危ない行動をするかどうか(酒ドラッグ交友関係など)を決定づける育て方「Parenting」には2種類しかなく …といっても、これはミスリーディングだが。あくまでShameに関連したリサーチの分野で、かつ、子供がグレるかどうかというアウトカムに限った話では… 子供を「Shame」か「Guilty」基準で育てるかどうかだという Shameはその人自身の価値・性質に対しての考え Guiltyはその人の行動とその意思決定に対しての考え 子供が失敗した、やらかしたときに 「なんて馬鹿なの!」 と子供の全てを否定するのと(これがShame) 「(今回は)うまくいかなかったね!」 と子供のとった行動の選択や意思決定が悪かったと責めるのでは 大きな差が出るらしい。 ...

【本】「Atomic Habits」で意識高い系を脱却

今月の通勤中の聴書は「Atomic Habits」でした Atomic Habits: An Easy and Proven Way to Build Good Habits and Break Bad Ones 前回のCompound effectに続き、最近は自己啓発本にはまっております(前からだけど) Compound effect→Atomic Habitsの順に聞いて良かった! Compound effectはいかに習慣・継続が大事かという「総論」と成功者の事例を紹介していたが、結局は根性がないとできないという印象を強く受けていた。 Atomic Habitsは「各論」的で、習慣・継続が大事という前提のもと、習慣を形成するステップと実際のやり方を色々紹介してくれているので、「これなら自分でもできそうだな」と思う所を集中して聞くようにした。 Habitsのサイクル 1-Cue 2-Craving 3-Response 4-Reward を意識する。 例えば昔スロットに連れて行ってもらったとき、確定の当たりに入った音(CUE)が鳴って、友人のテンションがあがり(Craving)、さらにお金をつぎ込んで(Response)、コインがじゃらじゃら出てきて(Reward)ギャンブルの欲求が満たされるという場面に遭遇したことがあるが 振り返ると、こうやってギャンブル依存(習慣)ができるんだろうな、と。 逆に、普段やっていることのCUEは何だろうとか 新たに作りたい習慣のCUEになりうるものは何だろうとか 考えると習慣作りに成功しやすくなるというもの Rewardを繰り返し経験しないと、Cueが来た時にCravingが起きないので そのラインを超えるためにも継続してやらなければいけないが そのラインを超えるまでは、簡単にできることを目標にするべきだろう 例えば、毎朝運動したいなら Cue-朝起きる Response-30回腕立てする  を繰り返していると、わずかでも腕に筋肉がつく、朝から体の調子が上向きになる、運動しているという自信が得られる、といったRewardが得られる。Cravingが起こるようになれば習慣化しやすい。 これを増やしていく。 また、秀逸な考え方として ...