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9 virtues of exceptional leadersの感想

読書も少しずつ習慣づけようとしているが、一つの本を少しずつ読むのはとにかく難しく感じる

今回手始めの本としてAAL(Academy for Academic Leadership)が推薦している、「リーダーが持つべき9つの徳」的なタイトルの本を読み進めている

リーダーシップについて学ぶと同時に自己啓発になって良い。

以下感想。

まずイントロ  Virtue という言葉のチョイスについて。

GreekでArete。2500年以上前から存在する概念らしい。

Virtueは Excellence in character という意味でつかわれたり 今では A foundation of moral goodness という意味合い。辞書で引くと 美徳 とか 徳 とかでてくる。日本語では 「徳」がしっくりくるかな。

徳は、行動(Action)によって、習慣的な思考や行動の方法として形作られるもの

この著者は、Virtuous leadershipという言葉を採用している。徳を備えたリーダーとか?

リーダーシップは育てるものか生まれついたものか?「Nature vs Nurture」という命題に対しては、著者は両方だろうという立ち位置

もうすこし詳しく言うと、NurturingはCharacter buildingだから、もともと備わっているリーダーとしての資質の上に積み上げていくものだよね、と。”build on the natural potential as a leader through action and habit formation”

9つの徳の構成
コアとなる徳 courage perseverance wisdom justice

従来的精神的な徳 hope /faith charity

現代社会で大事な徳 humility honesty balance

だそう。イントロだからなんとも評価しようがないか。



チャプタ 1 なんでVirtueなの?という話題。

ずっとマネージャー的仕事をして貢献していた部員を、最後の試合の10分間、スコアに関係なく試合に出したバスケコーチの例が取り上げられている。これが、アメリカのうまいプレゼンでよーく見る、「Making the(a?) case」の典型と言わんばかりのエピソード。

相手選手の一人は、 その選手にボールをパスして、その時間を存分に味わえるように計らったとか。良いリーダーの行いは、伝染するらしい。”Treat other people like he would want to be treated”



徳の高い行いがするのが難しいとき、どうすればいいの?”How can you be virtuous when you do not feel virtuous?”という重要なポイント。

Psychologist William James曰く、”If you want to be something,You should act as though you already are” 何かになりたければ、すでにその何かであるように行動しなきゃね いつか使ってみたいフレーズ

例えば勇敢な人(BE)と勇敢に振舞う人(ACT)は同じ行動(DO)をするよねという話

さて、先の質問の答えとしては、徳はテクニックではない INTERNALIZEするために日々、一生かけて繰り返して身に着けるもの だそうだ 人生そうあまくはないらしい(徳とはWay of living であり Developed over a lifetime)



Ethics Values Virtue の違いと関係性

EthicsはMoralityとMoral behavior:どうある状況(IF・WHEN)に反応するか(HOW)、そして何をするか(DO)

Valueは自分にとって重要で、切望するもの モチベーションの源

凄く個々の要素が強い

Valueは自分たちの 行動(BEHAVIORS)に現れる

行動を繰り返すことによりCharaceterが形成されていく

そしてVirtueはFoundation of moral goodness 奥深くに根付いたCharacter

まとめ

Ethicsは理論・理解 Theory(WHAT YOU SHOULD DO)
Valueは信念(BELIEFS YOU HAVE)
Virtueはあなたが何者か(SOMETHING THAT YOU ARE)



チャプタ2 徳の概念

語源であるギリシャ語のArete はExcellenceの意味だったよう
Aristotleは Virtueは行動(ACT)ではなく、習慣(HABIT)だろうと
現在は、宗教用語でよく使われるため 日常ではそう使わない
しかし、Virtueを採用したかったらしい


Toxic work environmentっていう愚痴る人がいるらしい
ー>
仕事環境が、DO THEIR BEST、EXCEL IN THEIR JOBS、TO DO THE RIGHT THINGS FOR THE RIGHT REASONSとするのを妨げている

との訴えだと解釈してほしいと。QIの考えかたでは、すべての不平不満は改善のためのアイデアととらえるべきなので、まぁ似たようなもの。



チャプタ 3 Learning to Lead これはリードすることを学ぶ なのか リードするために学ぶなのか 解釈しづらい

リーダーシップのトレーニング・マテリアルって、態度、行動、スキル、テクニックにフォーカスしがちだよねという指摘。これは医学教育のアセスメントも全く同じ状況ですが!これは痛い。

”Formula Based leadership development → This is modern-day quasi-scientific reductionism at its worst, taking something as incredibly complex and multifaceted as leadership and boiling it down to a set of easy-to-remember rules” PP21

もはや名言。アセスメントの研究をやっている人には耳が痛い話ではないだろうか。しかし教育者は何かしら達成度を測定しなければいけないのでジレンマ。そして、ここら辺で、ミルウォーキーの人たちが主導しているカーンの医学教育インスティテュートのメインテーマが、「キャラクターを育てる」であることが思い出され、その理由が理解できてきた。あの人たちは、先のあるべき医学教育を見据えてテーマにしているんだろう。やっていることはまだまだだと思うけど、今更ながら素晴らしい。

Leadership LearningであってLeadership Trainingではない PP22

これも名言。教育にも使えるなぁと感心。病棟ローテは、Training to be a competent doctor someone else defineではなくて、Learning to be a good doctor you want to be がより正しい姿勢に思える。やはり個々のプランを立てるのは必須だと思われる。

  妄想例
このローテの目的・目標・ゴールは?カリキュラム知ってる?知らない?なら自分専用のを作ろうよ

いい医者は、質の高い医療をコストを抑えつつ提供するよね(質の3本柱 Triple aim:患者満足、アウトカム、コスト) これは共通目標だから、チームワークでで達成できることが重要だね 。それを達成するためのKEYは他にあるか?Triple aim から Quadruple aim の話。Joy in work やWorker experience が入る。

ベストパフォーマンスをするには、心身が疲れていてはいけないし、劣悪な職場環境でもいけない。自分にとってはトレイニーもServeすべきCustomerであるから、君らのWork experienceを改善することも自分の役割なのだろう。

ほかのチームメンバーを助けてあげることも大事だよね



話は本の感想にもどって

再び重要な命題「Can leadership be taught?」

→ たぶん「いいえ」だが、間違いなく「学ぶ」ことはできる というスタンス。
 
そのためにはSelf-directedであること(Self-actualizedと同義)が必要で、振り返りReflectionが 重要だよねという話。

James MacGregor Burns(1978)-Transformational leaderの用語を考えた人。

Transactional leader と transformational leaderについて触れていたが

ググると、部下との関係性の違いを表しており、前者が業務中心の関係で交換型リーダーシップといい、後者は変革型と書いてるサイトが多いようだ。

交換型 は、部下の経済的な個人の興味に訴え(金で人を動かそうとする人かな?)、変革型は部下のEXPECTATIONを変えてしまうらしい

交換型は、典型的な「マネージャー」 を描写しているようだ。ATPでは、マネージャーの定義は、現場のプロセスを何もわかっていない人だ、と言っていたのが懐かしい

人をマネージしようとするのは無理 があるよねっていう話から始まり、現場の人たちの意見を聞いて、彼女たちの仕事への価値、目的、喜びを高めることにフォーカスしたほうが良い、という内容だったか。反芻しているので、忘れないなぁ

話を戻して、

Marshall SashkinのVisionary leadership theory:リーダーのやることだけでなく、行動が組織の文化に与える効果も考慮にいれた。Followersが変わる理由として、組織の価値をINTERNALIZEすることで変化が起こるのではないかと論じた



Virtue based leadership models

Virtueがコア 
その周囲に Characters
さらにその周りにBehaviors and skills
最も外層にContextとSituationがある

→これが自分に一番しっくりくるモデルだったが これでもまだ足りなかったらしい

現段階での著者のモデルは

ValueとPurposeが中心
周りに4つのコア
EXPERIENCE 
Support 
Exploration (Directed Self-directed)
Feedback

 この4つがすべてつながって関連している

そしてReflectionが媒介する

 Contextが周りをかこっている

→正直詰め込みすぎであんま役に立たんのでは?と思ってしまった。気持ちはわかるけれど。

”Who you are is more important than what you do”

これは、普段いうことと反対なので面白い反面、使うにしても気を付けないと、悪影響を及ぼすのではないかと心配になる。普段は、何をやるか、どう行動するかのほうが大事というスタンスだから(そしてその反復でキャラクターが形成されて、徳になっていく、という流れじゃんとつっこむ)

”You cannot control what happens to you; you can only control how you respond to it” PP36



 Leaning to Lead Leading to Learn リーダーシップを育てるのに必要なこと

1 Exampleを示してあげる
2 Environmentを提供 Nurturing
3 Encouragement 時々 Pep Talkを



チャプタ4 9つの徳の総論

徳1 Humility 謙虚さ?最も基本的な意味は Willing to listen to others だそう

権威Authorityは 説教したり 会話を支配する権利を与えるものではない
最高のリーダーは、すべてを知らないことを理解し 学ぶために意見を聞く FORUMを提供したり、熱心に意見を聞きにいくものだ
Servant leaderはこのHumilityを持った人のことだと著者は理解している
 他人、特に組織の下のメンバーのニーズを先において考える


 自分にとってはもう当たり前のコンセプトかな?とちょっと飽きてしまい
続きはまた今度読もう

 続く(かも)…


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