スキップしてメイン コンテンツに移動

医学部1年生向けセッション

といっても今回は見学させてもらっただけですが

医学校1年生へのティーチングセッションがあるからやらないか?と頼まれるも、その他の説明も全くなく、ありえないです、とお断り。その代り、今回見学させてくれたら、次回から自分でやりますよと言って見学させてもらった。

1年生は、8月途中から講義が始まったばかりの新入生たち。

まだクラスメートの距離感も微妙な状態だという。

当日、部屋に入ってようやく僕にもセッションの内容について説明してくれた。

模擬患者(SP)を使って、どうやって病歴をとるかの練習らしい

医学部に入って初めの月から、SPに病歴とる練習???

自分が受けてきた卒前教育とは全くペースや考え方が違う…

自分の場合、最初の3年間半くらいは講義や解剖とかの実習で

実際の人間に病歴をとる訓練…OSCEは4年生だったか5年生だったか忘れた。

当事者の1年生達も、顔に緊張感が滲み出ている

そりゃそうだ

典型的な偏頭痛の症例を外来で診ているという設定だったが(1年生は頭痛の主訴、バイタルしか知らされていないが)

特徴や治療法については当然ながら誰もまだ知らない状態で病歴をとる練習をするのだ

ボランティアを買ってでた女子学生が早速病歴をとり始めた。

まず、挨拶・握手をして、open ended questionから初めて、家族歴、社会歴、、、

止まらずにある程度できている

たぶん、なんの病気かもよくわかってないだろうにもかかわらずだ

そして、ボランティアを買ってでた他の女子学生が、

一緒に聞いてメモした病歴を元に、指導医にプレゼンした

なにが重要な情報かわかっていないのはもちろんそうなのだが

ちゃんと止まらずにプレゼンを終えた。

3人目の男子学生が、模擬患者に病状説明とプランについて説明。

さすがに、偏頭痛という診断名と、トリプタンを使ってみようというプランしか聞かされなかったので、アドリブが効かず困ってはいたが、それっぽく言えている。

心の中では拍手ーーーと思っていたが、

SPからは、自分の担当の先生にはこういう風に接してほしいな、とか貴重な意見をもらっていた

指導医は、まだまだだなお前ら、といわんばかりに、プレゼンのお作法や順番についてしっかり覚ろよ、とアドバイス

なるほど、彼らがインターンになる頃にはプレゼンなぞ簡単にやってみせるわけだ。。。

いやすごいなと感心

帰りに、その指導医と少し話してその日は終了

彼女曰く、彼らはこれをやるために競争を勝ち抜いて医学校に合格して、契約書にサインアップしてきてるんだから、彼らなりに準備をしてきているだろうし、指導する側は、彼らが求めている(求められている?)ものを教えてあげるのは当然とのこと

いや一度みといてよかった。相手のレベルと求めているものがわかってないといいフィードバックは与えられんからな

と、専門医試験2日前にもかかわらず時間をとってよかったと思った

次の日、つまり試験前日

今度は他の医学校2年生向けのセッションを見学させてもらった

これも全く同じながれ

僕の仕事はすべてフェローシップアシスタントの人を通して声がかかるのだが

フェローにこのセッションやってもらっていいよ

と次々に依頼が入ってきて

医学部1〜2年目のセッションや講義は基本、相手のレベルが未知数なので

絶対見学させてくれと頼んでいる

レジデントの時は医学部3ー4年生としか病棟で働かなかったので

ほんとに仕方がないとしか言えないのだが

同じような教育を受けてきたアメリカ人にはこの気持ちわからんのだろうな

というわけで、専門医試験前日に、2年生向けのベンチトゥベッドサイドというセッションを見学

なんのこっちゃ?と思っていたが、ようするに、模擬患者を使った身体初見の取り方のセッションだった

Physical examinationとか分かりやすい言葉をつかってくれればわかったのに

と内心ぼやいたが時すでに遅し

身体診察のセッションはすでに3年生向けに実際のベッドサイドでやりはじめたので、

それの模擬患者バージョンというだけだった

より基本的な身体診察の取り方を教えることが求められていた

しかし2年生のはじめのうちに身体診察か

3年生からは病棟にでるので、1年めのうちに病歴聴取、プレゼン、カルテ書き、2年めのうちに診察までまるごと通してできるようにする必要があるらしい

身体診察も、必要に迫られてすこしずつ勉強するようになったし、

やはり教えるのは自分のレベルアップにもつながるものらしい

もう見学は十分な気がしてきたので、今後は1ー2年生向けのセッションもやらしてもらおう

コメント

このブログの人気の投稿

同僚がよくお世話になっているCureusというオープンアクセス・ジャーナル

Cureusに毎月のように同僚がケースレポートを出している件 「俺、この数か月で7つケースレポート出版した」 という信じられない言葉を耳にした時も「いや無理でしょ」と思ったが 同期の(主に外国人医師)同僚に頼まれ、とりあえず「レビューアー」だけやってみることに。 サイトからアカウントを作って、すぐに登録は無料で簡単♪ (注:宣伝ではありません) どうやら、論文執筆するか、レビューするかでポイントがたまるらしい。 インパクトファクターはないからとりあえず 戦闘力 みたいなものをつけてるのかしら? 一番、驚きなのは同期の人曰く、論文を提出した人がレビューアーを3人くらいまで「 指定 」できること。 普通レビューアーを編集者に「提案」することはあっても、「指定」はできない。  そして、さらに3-4人ほど、編集者から関係ないレビューアーへ依頼が行くらしい。 (自分がファースト・オーサーで使うことはよほどのことがないと使わなそうなので、ほんとかどうかは知らないし、同僚のためにも調べないことにした) でも、6-7人がレビューするうち、 約半分はフレンドリーなコメントが来る ってことだと想像している🙊 早速、2件ほどケースレポートのレビューを丁寧にしたが 1つは、30か所以上コメントする始末。突っ込みどころ満載。この人からはレビューアー評価★5もらえたが。 1つは、15か所ほど指摘。 どちらも症例自体はよいんだけれど、こんなの世に出してる場合じゃない。さすがに、これからはレビューアーとしては敬遠されるかな。 最近初めてCureusで症例報告を出版した同僚が言っていた 「 2-3日で審査が終わって、指摘されたところをアップデートしたらアクセプト、そのままオンラインで出版された 」  え?6-7人の審査がそんなに早く終わったの? と聞いたところ 全くコメントせずに提出するレビューアーも中にはいるらしい😱 なるほど、確かにレビューもとても簡単で、オンラインで直接文章にメモとして書き込めるようになっており、「SUBMIT」を押して、最後の総括コメントいれて終わり だから、そういう人が出てくるのも致し方ないか? だからそんな多くのレビューアーにお願いするのだろうと想像している レビューも学術

KY(ケンタッキー)州ドライバーズライセンス(運転免許)を取得

さてさてどっぷり5月病にはまってしまい、日記を書くこともおざなりになってしまっている今日この頃 最近ケンタッキー州の運転免許を取得したので記録 NY州で取得した免許をWI州に移すときは書類提出だけで済んだと記憶しているが KY州はビザ持ちの場合、書類、筆記試験、路上試験と一からやり直さなくては免許が取れない。つまり、免許の移行というものができないらしい。 6月まで使っていた臨床トレーニング用Jビザは、一年ごとの更新のため、運転免許証もビザの期限に合わせて期限が1年になっているのがつらいところ。 7月に引っ越してすぐにWI州の免許が期限切れで使えなくなってしまうのだ   そのため6月に日本に一時帰国した際に、地元の運転免許センターで国際免許証を取得しておいた 期限は一年間で、これでケンタッキー州の運転免許をとるまで1年間の猶予が与えられることになる 元J2の妻は、NYにいたときに就労許可証を取得していた経緯があったので(結局働くことはなかったが)、ソーシャルセキュリティナンバーを持っており あとは、仕事の契約書か給与明細と、電気やガス代などのUtility関係の請求書さえあれば申請可能な状態だった   ガスかなにかの請求書に妻と自分の名前を併記してもらうようにお願いし まつこと、、、 2か月、ようやく請求書が手元に届き   市の運転免許センターらしきところへ 受付窓口に並んでいると、アメリカ国民でなければ違う窓口でまずは書類審査をうけろと言われた(入口入ってすぐにあるドアから入る) 同じ建物内の、違うドアから入り、狭い待合室で待たされたのち なにか書類を持たされ、通常の受付へと通された そのあとはしばらく待った後に、筆記試験を受けてその日は終了 筆記試験は、一問解くごとに正解不正解が分かるようになっており、親切だったが 当日の朝に、ネットで練習問題を一度見ただけの知識では結構難しい問題も普通にあった 僕らは国際免許証を持っていたためかLearner Permitというものはもらえなかった 帰り際に路上試験の予約をしようとしたが、次の週までの予約しかとっておらず 後日電話にて予約をとった(なかなか電話にでてくれず苦労した) ジョークのような 路上試験 路上試験当日、

アメリカで言語療法(スピーチセラピー)と作業療法(オキュペイショナルセラピー)を受けるべきか

アメリカの健診で、子供の言葉の遅れを指摘された。セラピーを受けるべきか? 自分の身に起こったことだが 、言葉が遅れているからセラピーを勧められても、一人目の子供だと特にどうしたらいいか分からない。 結論としては、「とりあえず受けてみる」べきだと思う。 その時はマンハッタンに住んでいたので、家では日本語、デイケアにも入れる余裕はなく(週2で月1000どる越えとか今でも無理)英語を話す子供との触れ合いも少なく、言葉が遅れるのは半ば必然の状況でもあった。 しかし、小児科の先生も「バイリンガルの環境だと遅れることはよくあります」と事情を汲んだうえでセラピーの評価だけでも勧められたので 言われたように州が運営するBirth to threeに連絡。スムーズに手続きが進み(聴覚検査はやらされたか)、最初の言語聴覚士評価 に向かった。 若い言語聴覚士の人があの手この手で一緒に遊んでくれ、言葉を引き出していた。 こんな方法があったのか! といろいろな発見や学びがあったのに驚いた。普段遊んでいても出さないような音を真似して発していた。  そして評価が終わってセッションが始まる前にWI州に引っ越し WI州のBirth to threeの評価をまた受けるのであった。 各州に3歳未満のためのBirth to threeプログラム、3歳以上は各学区(スクールディストリクト)が運営するプログラムがあるはずだが(義務らしい)、それぞれシステム、プログラム、費用負担が違うので確認が必要   有効かどうか見極めるためにもまずは連絡をとることから始めるべき そして、パブリックのサービスがうまく都合にあわなければぷプライベートのセラピークリニックをプライマリケアから紹介してもらうことも可能である。   アメリカの子供の発達支援のシステムとクオリティは日本よりもだいぶ個別化されており良質である(と感じる)  日本でセラピーを受けたことはないので完全な比較はできない。保健師として地域母子保健を仕事にしていた妻から聞くに、日本では、例えば1歳半健診は、多くの子供を一堂に集めて一気にスクリーニングする。効率とコストの面では圧倒的に優れているこのシステム、裏を返すとすごく「雑!」なシステム。 子供一人一人に向ける時間と労力がと