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9月, 2016の投稿を表示しています

医学部3年生向け臨床推論チーティング

今日はついに、初めての学生向け臨床推論のセッションを大学にて担当した。 1時から4時まで、1時間を3セット。同じ症例をつかって診断へのアプローチと初期治療のアプローチを話し合う。 自分は米国の3年生がどの程度知っているのかわからないので、とりあえずどんな病歴を聞くかなどの基本に忠実にやることを心がけていたが、思っていた以上に高いものを求めてよいようだ。 あとはホワイトボードを活用したが、自分一人で書きながらやるのはイマイチかな。次からは鑑別のリストとか大事なものだけ書こう。 3セット目は、卒前教育のディレクターをしている教授がふらっと入ってきてフィードバックのため見学すると言われて驚いたが、3セット目にもなると、自分の学生もさすがにヘトヘトになっており、逆に教授クラスの人がいてくれて自分も学生も集中力を保ててよかった。 もっと高いものを求めてよかったという反省に戻る。教授からは発言に対して何でそう思うのか、についてはよく聞けていたということだったが、自分だったらもっと突っ込んで身体初見の病態生理まで聞くかな、と言っていた。そもそも自分が身体所見とその病態生理と診断への寄与まで理解していないと、こっちも聞きづらいので、これはもうすこし準備すべきだったなと反省したのだった。 もちろんアクセントや声の張りもやんわり指摘されたけれど、これは3年経ってまだそんなものなのだから直ぐにはなおらんやろ、と内心ツッコミ。 果たしてこれから米国で医者を続けたとしてもどこまで良くなるのか不明。まぁその前に帰国するだろうし。間違って覚えてしまったものを矯正するのは本当に人から直接言ってもらわん限り難しい。 流石にぶっ通しで疲れたので、評価表はまた元気があるときに見よう…

アーリーインターベンション プログラム

子供もそろそろ2歳になるので、言葉の発達を促そうと、ウィスコンシン州の提供するアーリーインターベンションを始めることにした。 全ての州が幼児の発達を助けるためのプログラムを持つことを義務づけられており、アーリーインターベンションと言えば大体伝わることが多いようだ。 ニューヨークの時にも遅れ気味だったので、評価してもらったりしていたが、今すぐ必要なほどではないということで、引越しとも重なり延期にしていたのだった。 これは州によってどのような運用をするのかは任されているようで、ニューヨーク州は完全無料。というか国からは収入や保険の有無に関係なく提供するような決まりがあるはずなので、それが当たり前だと思っていたが、州によって違うようだ。 さらにニューヨークではマンハッタンだけでも3つのプログラムを紹介された。 ウィスコンシン州は貧乏なのか?収入によって費用負担を求めている。市の単位で契約しているプログラムがあるようで、住んでいるところで決まり、選択肢はない。自分の今の給料は研修医並みの給料なので、年間にして300ドルの負担となる。しかも利用者の保険を通すことで、保険会社からもお金をとろうとする。 これは我が家にとっては一大事で、保険会社とプログラム側に、支払いが過剰にならないかを確認する必要があった。 今の保険会社は大学病院の系列がやっている保険会社で、通常なら良い保険のカバーを提供するのが相場だが、残念ながら、月々の自己負担も多いくせに医療サービスを受けた時の自己負担も大きいというありえない内容になっている。 デダクティブルという金額が設定されており、健康診断やワクチンなどの予防医療以外については、まずはその金額に達するまで保険が一切聞かない。それを払い終えるとやっと保険が効くようになるが、そこからはさらに10%自己負担である。月々の保険料の支払いは500ドル近くにたっしてその程度のカバー内容。ため息しかでない。 誰でも受けれるはずのアーリーインターベンションにまさか500ドルプラス10%自己負担を払うわけにもいかないので、そこは払わないぞとはっきりと意思表示をして、記録に残るようにメールにもその旨伝えておいた。 というわけで何かと負担の多い州であるが、ともわれ評価から始まり、次回からはもっと具体的にプランを立てていくことになる。...

ミルウォーキーでポケモンGO

9月の上旬あたりからポケモンGOを夫婦で始めた。そもそも二人ともゲームはやらないが、ポケモンGOがゲームオタクを大量に外出させた、との話を聞いていたので出不精な二人にも、子供のために外出が増えていいかと思い始めたわけであった。 東京などの都会ではたくさんポケモンがでると聞いていたが、ミルウォーキーは、全くでない。。。 というと少し語弊があるので補足すると まず自宅にいると全くでない。アパートの敷地内でごくまれにでる程度。 子供と1時間ほど外で遊んでいて、3日に一回くらいポッポがでれば嬉しいくらい 最寄りのポケストップはかるく徒歩10分以上。そこまで歩いたとしてもポケモンは滅多にでない。 ミルウォーキーは広々しているためか、車に乗って移動していてもなかなかポケモンがでない。 唯一、ポケモンがいっぱいでるスポットを発見しており 人が集まるショッピングモールには圧倒的にポケモンがでる。 今日もポケモンがでない憂さ晴らしに家族でモールに行き、短時間で、北米限定のケンタウロス、レアポケモンのラプラスなどをゲットしてきた。 ポケストップが全くないので、モンスターボールが常に不足している。ケンタウロスも残り1個の通常のモンスターボールだけで運良くゲットできた。 この調子では、コンプリートする前に飽きるか、来年になってもまだ続けているような状況になりそうだ

ミルウォーキーの歯医者

今日は午後から歯医者にクリーニングとチェックアップに行った。 ブルックフィールドデンタル的な名前だったと思う。 妻と一緒に予約を入れてもらったので、一人ずつ診てもらうのかと思いきや、同時に二人とも呼ばれてしまった。 子供の面倒を見れなくなってしまい焦るも、最初泣き喚いただけでその後は大人しく寝たようだ。 ニューヨークで歯医者にかかる時は相当の出費を覚悟していたが、ここウィスコンシンではどうだろうか 今回は定期健診のようなものなので、自己負担は限りなくすくないだろうが。 帰り際には、保険会社に請求する内容と額を記した明細書をもらえた。 保険会社請求の時点で一人300ドルほどだった。 ニューヨークでは、治療であれば保険請求額は1000ドルを超えることはまれでなかったし、自己負担もそこから20ー40%負担の保険内容だったので、この3年間で相当のお金を費やしてきた。 少なくとも、チェックアップとクリーニングでは良心的な値段だと思った。 自己負担が幾らになるかは、後日保険会社からの支払いを待ってから、改めて歯医者から請求書が来ることだろう。 それにしても受付の人からしてこちらは対応が良いのは助かる。 帰り際には、歯ブラシ、歯磨き粉、フロス、さらにはロゴの入ったプラスチックの水筒をくれた。いいサービスだった。 さらには、虫歯予防で何ができるか聞いたところ、電動歯ブラシを勧められた。 2分間手で磨くのと、電動歯ブラシで磨いたのを比較すると、電動歯ブラシの2分は、手動の30日分の仕事をしてくれるらしい。 なんのこっちゃわからないが、「すげー」と感心した。先生も愛用しているらしい。 フィリップスのソニケアのシリーズを置いているとのことで見せてもらったが、 ターゲットなどのお店で買うと一つ200ドル近くするのが、 コストコのような割引店で買っても、2つセットで300ドルくらいするものが、 なんと、、、 120ドル! (税込で130ドル) 商売を目的にしていないので安く売れるとのこと。これは他の歯医者でもそうなのか? ニューヨークの歯医者にも置いてはあったが、勧められたこともなく値段は確認していなかった。 すっかり口車に乗り購入して帰ったのでした。せっかく買うなら歯医者で買うべき。

周術期内科医、Chief Quality Officerと面談(perioperative medicine)

8月上旬の話題を保存したまま公開していなかったので、今更ながら公開。 Periop medicineのトップの方と面談しどんな活動やリサーチをしているかについて話した。 Bridge試験という、周術期の抗凝固両方の臨床試験の施設でもあったように、ここの周術期医療科(勝手な邦訳)は発達しており、総合内科の中で、ホスピタリストセクションと周術期セクションと分かれて存在している。 ベスイスラエルでは、ホスピタリスト科と総合内科は別々の科で、ホスピタリスト科は入院管理、総合内科はプライマリケア・外来とはっきり分かれていた。そしてそれが都市部では主流のはず。 ここでは、外来の総合内科医でも病棟の指導医として働いている場合がある。というのも、総合内科の中にホスピタリストセクションや、周術期医療セクションが存在しているからだ。 話はそれたが、色々と革新的なことをやってはいるが、データを解析したりのはだいぶ遅れているようなので、やれそうなテーマはいくつかありそうだった。 Chief quality officerの方は、逆にあまり有益な面談とはならず。そもそも彼自身が関わっているブロジェクトが少ないのと、これから始めようとしている大きなプロジェクトが少しあるくらいで、とても自分がイニシアチブをとって始められそうなことはなかった。 後で彼の率いるQIチームのミーティングに出たが、そこでもインプレスされなかったので、あまり一緒にいい仕事はできなさそうだった。 ということで、せん妄のQIをされている精神科医がここのQIのチャンピオンだと聞きつけたので、会いに行ったり、ミーティングに出たのだが、こっちの方が色々と出来そうで、とりあえずQIの方も無事にやっていけそうである。 やることが多すぎて、どうやったら全てを同時にできるかいつも悩ましいが、嬉しい悲鳴だと思ってやりぬかねば。

総合内科医像の違いとジレンマ

といっても米国で働く外国人医師(IMGと呼ばれる)に限った話だが 一昨日の夜勤の際、同期として今年入職した夜勤専門のホスピタリスト(いわゆるnocturnist)も一緒にシフトに入っていて、愚痴をこぼしていたので、自分は興味深く聞いていた。 彼はパキスタンからのIMGで、ピッツバーグ大学関連の内科プログラムを終了して今のポジションについた。 彼は明らかにホスピタリスト、つまり病院診療の総合内科の仕事やその役割に満足しておらず、もともと2〜3年は今の仕事を続けてグリーンカードをとりつつ競争率の高いフェローシップへの応募をするつもりできたのだが、あまりに今の生活が激しすぎて消耗がひどいため、今年度終盤の地点で、続けるか、早めに次のステップに行くかを決めることにしたらしい。 米国の総合内科医の役割は日本・パキスタンを含めたアジア諸国とは大きく異なっていることも要因のようだ。 米国では総合内科医は、内科入院の大部分を受け入れ、入院管理をし、退院の調整まで行うわけだが、いざ、各臓器別の病気の診療となると、専門科へのコンサルトを行うことが圧倒的に多く、各コンサルタントとのコミュニケーションなど、ケアコーディネーター的な仕事や書類作業が多くなる。これは研究データでも示されているくらい明らか。 米国人からしてみればこれが現在の総合内科医の姿であり、それに興味がない人は大抵フェローシップに進む(各専門科にも色々と問題はあるようだがそれはおいといて)わけだ。なので、レジデンシー中に書類作業が多いだのコンサルトばっかりだの文句を言うことはあっても、総合内科医はどうあるべきだ、という医師像にまでツッコミを入れる人には同じ日本からの外国人医師以外から聞いたことはなかった気がする。 その同僚の話を聞いていると、まあ大体日本人医師が思う点とかなり似通っていることがわかった。単純に面白いと思った。悩んでいる同僚はかわいそうだけれど。 少し話を広げて、米国では総合内科と呼ばれる人たちは主にプライマリケア医になるわけだが、彼らの仕事はさらに僕らアジア系外国人医師の医師像からかけ離れている。何も自分はたちでは診断も治療もできないように感じることが多い。 主な仕事は予防医療や患者教育、電話での患者との会話、ケアデリバリーやコンプライアンスが悪い患者をなんとかして医療につ...

日本の卒前教育って

どうなんだろうと感じる。 米国ではやっているけど、日本ではそれはやってない。 「なぜなら日本は独自の文化が根底にあるからだ。」 …などと理由になってない言い訳ばかり耳にする これでは医学生が不幸になるだけであり、そんな教育を受けて育つ日本の医師は患者と社会のニーズにはいつまでたっても応えられず、結局は患者が不幸になるんだろうな。 自分自身が医学部教育で学んだのは、自己学習の大切さ(ちゃんと教えてくれないから)と大学教育が反面教師であることだったなぁ。これを大学側は、いい教育を提供できたかたら、と解釈するのだろう。 米国は医学校で後々使えないただの即戦力を育てているのではなく、社会のニーズに応えるために必要な学生のアウトカム・スキルを明確にして、それを段階的にマスターしていけるように逆算しているのと、日本と違いちゃんと成人学習の理論を反映したより良い学習方法を提供しているにすぎないと思うのだが。 帰国したら卒前教育をやるかはわからないので無視したいが、どうも憤りを感じる。

General needs assessment

カリキュラムを作る際の第1ステップが終わった。 レポートを書いてアップロードするわけだが、今回は大きな誤算があった。 先週は月曜から金曜まで手技科を回ることが決まっており、さらに、その前の土日は病棟カバーの日勤、手技科の後の土曜(一昨日)も病棟カバーの日勤を予定していたので、1週間は何もできないことを想定して、先々週にできるところまでレポートを進めておいた。 正直終わらせておくこともできたが、提出期限の日曜(昨日)1日あれば十分だろうということでほかの仕事を進めることにした。 ところが、土曜日の病棟カバーがかつてないほどに忙しく、日曜も疲れを引きずって日中の大半を寝て過ごすことになった。締め切り2時間まえになってからエナジードリンクでドーピングしながら書き上げたが、2時間はさすがに予定外。短い時間なのでちょっと雑な仕上がりになってしまった。 アップロードした時間が提出期限の時間を5分過ぎているのはまあよしとしよう。 ここでためになったのは、カリキュラムを考える際の一番最初は、healthcareのレベルで何が問題なのか?という究極的な問題を見つけることだ。結局、何のためにカリキュラムを作るのかというと、最終的に患者さんに利益がないと意味がない。 テキストの一例では、院内の心肺停止とその対応が問題となっており、レジデント達の急変対応へのアンケートでもコンフォタブルにできないと思っている人が多いとのことで、シミュレーションを用いたトレーニングを始めることにした、といった内容があった。 他にもカリキュラムの作り方は色々あるようなので、ここらへんはアウトアム重視の米国ならではなのかもしれないが、自分はすごく納得した、というか、自分はもうすっかり実践重視のアメリカの考え方に馴染んだということだろうか。 もちろん、カリキュラムを変えたところで、院内の蘇生率があがるかは保証できないが、トレーニングの質が上がる可能性があるのであれば、アメリカではどんどんこうした改善に向けた活動は各施設で行われる。論文になるかどうかは大事だが、それが目的ではない。日本では、100個くらい論理に乏しい理由を並べてできないと言われるんだろうな。 ここの時点で、関連する論文を調べたりといった情報収集もしっかりやらなければいけな...

マスター3週目

今週は主に統計。カリキュラムの方は先週できるかぎり文献検索をやっておいたので、負担は大きくない。 今週はヒストグラムとか。細かい言葉の定義は勉強になる。大きく新しい知識はなさそう。 だいたい毎週、統計、カリキュラムとも、1章ずつテキストを読まされ、課題によっては自分の興味のあるプロジェクトに関連した文献を調べて読む さらにオンラインの大学院のため、全ての課題、会話、ピアフィードバックは文章で書くので、より時間かかる。 そしてウェブミーティングが両方ともある(同じ先生だしね) このウェブミーティングは本当に便利。もうクラスルーム不要。 できないことはミーティング中の資料の共有(やり方をを知らないだけらしい)ー例えば講師がパワポやスライドを見せながらはなすとかができていない。 あとは例えばクラスメートで二人で話してあうとかいう機能は確認できていない。 全体参加型のディスカッションになる。全員参加できるわけじゃないから8人もいないくらいだけど 個人的には気に入っている。

手技科ローテ

ここの病院ではホスピタリストがベッドサイド手技部門を持っており、どんなサービスなのか興味があるので1週間だけローテさせてもらっている。 もともと、2年間のうちに一度回れればいいかくらいにお願いしていたのだが レジデントがいないのが今週しかないと言われローテの予定を無理やりいれられていた。 手技科の指導医をやるホスピタリスとが少ないようだが、今後手技サービスの指導医をやるつもりは頼まれてカバーする以外には毛頭なし ローテしてみてわかったことは 手技科の指導医のホスピタリストはさすがに手技がうまい 自分はまだまだだと思わせてくれました。 基本には忠実なのはもちろんのこと、引き出しが多く、トラブルシュート力が凄く高い 腰椎穿刺のエコーは特に勉強になりました。 忙しいときは15件ほどコンサルとがくるそうで 腹水穿刺が最多、次いで胸水穿刺と腰椎穿刺という感じ 中心静脈と動脈ラインも呼ばれるらしい 当然のことながら全ての手技でエコーが使われている しかし、ここの人達はニューヨークとの違いをまざまざと思い知らせてくれる人が多い。 なんど「医学生か?」「若い?」「何回やったことあるの?」と聞かれたことか… ニューヨークでは別の意味でストレスフルな患者は多かったが、 人を見た目で判断して、あえてそれを口にする失礼な人は少なかったなぁ。 白人が圧倒的に多いのもすごく違和感を感じてしまうし、親くらいの年齢の人と話していると、いかに保守的な人達が多いかを思い知らされる。ニューヨークの貧富の差と同じレベルの、深いxxの差を感じる。

マスターweek2

大学院が始まってからさすがにプロジェクトや論文作業のペースが落ちた。 第2週は、WebEXを使ったミーティングがあり、2つのコース(カリキュラムと統計)とも同じ先生のため、両方のコースのウェブミーティングに参加した。 赤ん坊を抱っこしながら参加している女医さんもいて これは忙しい人達には便利 統計はあまり高いものを求められてないようであるので、問題なく進められそうだった 自分の過去のプロジェクトでTテスト、カイニジョウ、回帰分析などやってきたので、SPSSをどう使うかは知っている旨を1週目の自己紹介で書いたところ 「このコース受ける必要あるの?」と言われた 基礎を学ばずにひたすら統計学者に聞いたり、ユーチューブと簡単な本で勉強して得た知識にどれだけ信憑性があるか不明なので、意味あるよと言っておいた カリキュラムの方はプロジェクトベースのため、結構な時間と労力が必要そう 早速カリキュラムプランを始めて、1週間以内にgeneral needs assessmentまで終わらせないといけないので、他の作業がストップしていまっている 自分の大きなプロジェクトに関わるところなので完璧を求めていくとして どれだけ効率良く終わらせていくかが大事そうだ しかし自分の話す英語は、自分が一番嫌いだ