Merriam 8章より これは最近の内容と重複だが、重要なのでまたメモ。
質的研究ではSimultaneous data collection and analysisが求められる。質的研究では何を発見されるかわからない状態で始める、もしくは、最終的な解析結果がどうなるかがわからない状態で始める。データを収集しつつ解析を進めていかないと、Unfocused、RepetitiousかつOverwhelmingになってしまう。これはまさに実感するところで、実際難しいところは、レジデントにインタビューしようとすると、IRBから患者のケアに携わっている時はやったらダメと言われてしまうところ。よってインタビューできる時期はかれらが病棟業務でないときにする場合が多くなるので、前のデータの解析が終わっていなくても、インタビューやらざるを得なくなる。次のチャンスが巡ってくるかはわからないからだ。
BogdanとBiklenのデータ解析の10の提案
1 全てを求めず、研究をNarrowする決断をすること。でなければToo diffuseになってしまいデータが手に負えないレベルになる。これは全くその通り。
2 Type of studyを決断すること。Full description of a setting/phenomenonなのかGenerating theory about a
particular aspect of itなのか。Theoryの決断はとても難しいが(現時点の結論としては明確な線引き・コンセンサスがなさすぎる。本によっても扱いが違う)、自分の中での判断は必要。
3 Analytic questionを作る。General questionsから始めるだろうが、早々にどのQuestionが関連性があって、どの質問が変更が必要か判断していく。
4 次のデータ収集を前のデータから得られた発見から計画する。質的研究はData driven。
5 Observer commentsをメモしていくこと。
6 何を学んでいるかをメモしていくこと。Reflect。
7 IdeasやThemesを次の参加者に試すこと。Fill
the holes of description
8 Literature Review:意見は分かれるようだが、始める前、データ収集・解析中にやるべき
9 Metaphor・Analogies・Conceptsを使う
10 Visual devicesを使う。Data displayでやったように。
*いつまでデータ収集をするか?
Saturationするまで。“Saturation occurs when continued
data collection produces no New information or insights into the phenomenon you
are studying“
→自分のメンターも同じコースを3年ほど前に受けたのだが、テキストが違ったのか?データ収集法に共通認識がない。Saturationするまでという表現を使うと、「それはGrounded theoryだけ」という返事が返ってくる。新たな情報が出てこなくなるまで、と言い換えると、納得してくれる。本当に困る。
*データ解析の原則:Constant
Comparative Method
この概念もSaturation同様、Glaser/Strauss(1967)がGrounded
theoryを言い出した時に提唱した方法。でも結局は質的研究全てに共通する、Inductive and Comparativeに解析することを指しているので、Charmaz(2014)曰く、“Constant
Comparative MethodはWidely used throughout qualitative research to generate
findings“
→ここも共通認識がなさげ。結局Theoryが違ってもアプローチ・解析法は似通っている。違いは、Substantive
TheoryをBuildする目的でやったらGrounded Theoryというだけ。自分の質的研究の経験からはこれは全く真実で特に違和感なく納得・同意していた。これを前々回くらいの課題で、クラスメートの認識がちょっと違うようなのを指摘したが、自分の意見があっているか、間違っているかについての返答はインストラクターからもなく、どの返事も、「考えさせられる意見」との見方。メンターもConstant
Comparative MethodはもっぱらGrounded theoryだと言って聞かない。
データ解析はNoviceにとって困難なタスク。特にボリューミーなデータの量を前にして、まだPrelim
reviewすらやっていないと圧倒される。まさに自分はその状態。
Tolerance of ambiguityが最も重要。”What if I do not find anything?”とNoviceはよく聞くらしい。自分もメンターとのミーティングで何度もこれを聞いた。メンターも質的研究はNoviceみたいなもんだが。
*データ解析の目的。
ここは後で研究に参加してくれている経験のない同僚にシェアするため丁寧に。
データ解析の全体像:
一言で言うと「Making sense out of the data」。基本的には自分のResearch
questionsに答えること。そのために、人々が何を言ったかや、自分が何を見たり読んだりしたかについて、Consolidating、Reducing、Interpretingする過程が入る。
データ解析は複雑な過程で、data and abstract Concept、Inductive
and deductive reasoning、Description and interpretationの間をBack
and Forthする。これがなかなか時間がかかりしんどい。これらのMeaning・Insights・UnderstandingがStudy findingを形成する。これらがCategories,
Themes, findingsと呼ばれる。
データ解析ではResearch questionに関連したSegments・Units of dataを探す。
Lincoln and Guba(1985)はUnitが満たすべき二つの条件をあげた。
1 heuristicであること(その言葉で意味を理解・発見するのを可能にする)
2 The smallest piece of informationであること。それ自体で、他の情報なしに、解釈が可能であること。
これを見つけていくうちに、Regularity・Patternsを見つけていく。“Beaking data down in to bits of information・Assigning bits to Categories”
データ解析のStep by step Process
カテゴリー構築のステップ
Step 1: Open coding:一つ目の資料を最後まで読んでいき、コメント、疑問などを横にかく。まずは広く、UsefulかもしれないUnitをとにかく拾っていく。言葉をそのまま使ってもいいし、自分の言葉でもいいし、文献で見つけたコンセプトでもいい。
Step 2: Axial coding(Analytical
coding):Open codingをやり終えたら、また最初に戻り、メモしておいたNotes・Comments・CodesをGroupingする。
“Coding that comes from interpretation and Reflection on
Meaning”
Step 3: 二つ目の資料でStep1+2を繰り返す。この時別のリストを作って酔いが、一つ目のリストも思い出しながらやっていくと良い。
Step 4: 二つのリストを合体させ、Master listを作る。Patterns・Regularitiesを反映したものになるはず。
これを繰り返していく。
データ解析は複雑で、Dialectic in which you Move between seeing the
big picture (the forest) and the particulars (the trees)と捉えられる。
データ解析のステップ
1 Purpose of the studyを考える
→膨大な情報をCodingして悩みだすと、これは本当に忘れる。
2 Lens of epistemological framework(Theoretical
framework)を考え、そのレンズを通してデータを見る。
→これも本当に大事。Theoryを考えることはPurposeやQuestionを明確にすることにもなるので、何をやろうとしているのか、という大事ですぐ忘れてしまうことを思い出させてくれる。
3 Codingする(Open coding。The
treesを見る)
4 Categorizeする(Axial coding・The
forestを見る)
5 またThe tressに戻る。Themeをちゃんと支持するか確認。
6 Constant Comparative Methodで持って、Theme・Categoryを構築していく
4以降は分析が必要になってくるので、自分の持ち込むBiasについて考える。PositionalityやSocial locationがどう分析に影響しているか?それにどう対処しているか?
Logic of data analysis:
必ず始めInductiveモードに、Discoveryの段階を経て、Discovery
and verifyingの段階ではInductiveとDeductiveを使い分け、最終段階では、DeductiveモードでTesting and confirmingが主になる。
Naming the Categories:
自分の言葉、参加者の言葉、文献から選択肢が主。
Categoryの満たすべき基準
1 Responsive to the Purpose of the study:カテゴリーを並べた時、Research
Questionに答えるものでなくてはいけない
2 Exhaustive:カテゴリーたちが全ての関連したデータを包括すること
3 Mutually exclusive:Unit of dataは一つのカテゴリーにしか分類されないこと。一つの文章でも、その一部があるカテゴリーへ、他の部分が違うカテゴリーに行くことはOK。
→しかしこれは実際やって見ると、できるだけ前後の文脈も含めてCodingしようとするので(そうしないと後で戻った時にピンと来なかったりする)、もし重複部分が違うカテゴリーに行ってしまった場合、あえてCodeに割り当てる言葉を少なくしなければいけないのか?
4 Sensitive to the data:アウトサイダーがカテゴリーを読んだ時に、ある程度その性質のセンスが得られるものでなくてはいけない。
→例えば、Timeよりも、Time management、Leadershipよりも、Transformational leadership、Defiant
BehaviorよりもDefiance of adult authority figuresがより意図が伝わる。結構難しい。
5 Conceptually congruent:全てのカテゴリーが同じレベルのAbstractレベルであること。これはよく考えて来なかったので、今後注意すべき点。チェックする方法として、カテゴリーをChartやTableにDisplayするなど。Purpose
Statementを上に書いておけば、カテゴリーがそれに答える形になっているか確認も可能。
How many?
カテゴリーが少なければ少ないほど、Abstractレベルが高く、結果を説明する際に簡単になる。
カテゴリーが少なければ少ないほど、Abstractレベルが高く、結果を説明する際に簡単になる。
Creswell (2013)的には、25−30くらいまで膨らました後、5—6個まで最終的に絞るのがオススメらしい。Creswellはとても実践的な本を書いているので、まぁCreswellらしいか。
Guba・Lincoln(1981)が提案したComprehensiveかつIlluminatingなカテゴリーの4つのガイド。
1 それについて発言した参加者の数や出現のFrequency
2 Audienceが重要性について決める
3 ユニークさで残すべきだと思われるもの
4 Areas of inquiry not otherwise recognizedもしくはA
unique leverage on an otherwise common problem:これはよく分からない。
よりTheoreticalになる
データ解析のレベルを上げていくと、Theoreticalになってくる。
第一段階のConcrete description of dataからAbstract
level using Concepts to describe phenomenaが第2段階。そこからさらに、Making
inferences, developoing models or Generating theoryと第3段階のレベルがある。
Theorizingとは、Some aspect of Practiceを説明する理論を作り、将来の活動についての推論を可能にすること。“Cognitive Process of
discovering or manipulating Abstract Categories and the relationships among
those Categories”が定義。
→これはGrounded theoryの概念につながるが、どの質的研究のタイプであっても、この第3レベル、Theorizingまで持って行くことは可能ということだ。質的研究のどのタイプを用いようとも、結局は同じことをするわけだが、大きな違いはやはり研究の目的だろう。
初めからある事象の一部を説明するModelなりTheoryを求めてやるのならGrounded
Theoryだし、その場合は自動的にTheorizingという最も高度なレベルの解析までやることが求められるのだろう。ある事象・経験の構造的な特徴、Factors、やエッセンスを調べようとするPhenomenologyでも、それぞれのカテゴリーの関連性を突き詰めていってTheorizingレベルの解析をすることもあるだろう。
結局大事なのは初めに、PurposeとTheoretical frameworkを突き詰めておくことだと思われる。
Theoretical frameworkについて
Type of studyによってデータ解析に特徴があるという話は多分前メモしたきがするが、TypeというのはBelief(Epistemological)の話で、Theoretical
frameworkとは違うらしい。これが色々と読んでみても、いまいち違いがピンとこない。
Epistemological frameworkとしては
Basic qualitative research(Constructivism、Basic interpretive study):スタンスは、Understanding
the Meaning of A phenomenon・Understanding How people Make sense
of their lives and experiences。全ての質的研究のベース。
How people interpret experiences・How
they construct their worlds・What Meaning they attribute to their
experiences
他のタイプは、Additional dimensionが入ったもの。
Phenomenology:
人によっては全ての質的研究はPhenomenological要素ありと考える。これは納得。
スタンスは、Lived experienceを描写したい。A
study of people’s conscious experience of their Life-world(Everyday
Life and Social action)P25、P26
Assumption that there Is an essence to shared experience。このエッセンスを共通に経験される現象のCore Meaningとして理解しようとする。
読者は、“I understand better What It Is like for someone to
experience this phenomenon”という感じるはず。
「感情」を伴う経験が良い
Ethnography:
Cultureを学ぶためにField observationを行うことが多い。
Cultureと呼ぶには、ある社会グループ内で、多くの人がShareしている必要がある。
Culture refers to Various ways different groups go about
their lives and to the belief systems associated with that Behaviorが特徴。
Cultureを学ぶには、研究するグループと長く時間を過ごす必要がある。
First hand participation I activitiesと、Intensive
work with A few informantsが必要
Immersion in the site as A participant observerが主なデータ収集法
Grounded theory
Building theoryを目的とする場合
Processを明らかにしたい時に特に有効
The indiscriminate use of the termが横行している。Grounded
theory guidelines of data analysisは今やどのタイプでも用いられる。
It is best to call a study a Grounded theory study only when
a substantive theory results and is identified based on the data. P32
Narrative inquiry
「Stories」:Biography、Life
history、Autoethnography、Oral history、Autobiographyなど同義語で使用される。
Case studies:
A bounded systemの研究。つまり、A program・A group・An institution・A community・A
policyなど。ユニークだったりSuccessfulだったりするもの。Unit of analysisが研究の特徴を決めているのが特徴。他のタイプはFocus of the studyで特徴が決まる。
A Case=A noun。Activityではない。
理論的にSampleやObsevationの限界がない場合は、Case
studyではないだろう。
Multiple Casesの場合もある。
質的研究のタイプがOVERLAPするときは
Combined approachもあり
Grounded theory with Case studyとか
Narrative Ethnographyとか
There Is no single correct way to define a qualitative
study, It is up to researchers in determining how and what to label her study
to Make A clear justification… P41
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