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アメリカホスピタリスト学会の抄録レビュー

SHMという学会のリサーチポスターのレビュアーをやるか応募があったので、応募しておいた。

SGIM(総合内科学会)のレビューはすでに2回やったので、同じような感じであればやりやすいのだが。

SHMは初めてのボランティアなので、どうなることやら。どれだけ大変かは基本配分される抄録の数で決まるので、一体何十個渡されるのか心配だ。

これをやる長所は、他の人たちがどんな研究をやっているのかが把握できる、どんな抄録の書き方がいいのか分かる(すごくいい抄録をみる機会があるので、下手な抄録は逆にすぐに分かる)、割と少ない時間で履歴書の足しにもなる、一度やるとまた次の機会につながる、くらいのものだが、今後も応募が届く限り続けていこう。

そういえばホスピタリスト学会に一つ抄録出したけれど、通ったとしても自分は恐らくいけない。今回はラスベガスなのに。絶対ニューヨークからもいっぱい知り合いが来るだろうに。残念。

割り当てられた抄録にアクセスできるようになった。合計25本。1本20分かかるとして、8時間以上かかる。1本15分で6時間ちょい。

さらにレビュアー向け説明会の電話ミーティングに参加。あんまり役に立たない話ばかりしていた。各抄録に9段階評価をつけるのだが、レビュアーがリサーチのオリジナリティ、重要性などを評価して、(主観的に)最も良いものは9、口頭発表にしたいものは7−8、ポスター発表で良いのは5−6、微妙だけどスペースがあるなら合格でも良いなら4、いまいち2−3、拒否すべきなものを1、みたいな評価方法だった。


主観かつ相対評価になるリスクが高い方法だと単純に思った。総合内科学会の方がまだフェアーだと思ったが。総合内科学会は、総合評価は、重要性、方法論、結果の妥当性、ライティングなど(覚えていない…適当)4つくらいに分けた小項目の合計で決まり、レビュアーの主観は、別に設けられた「合格・不合格」で書かせるようになっていた。

とりあえず話を聞いて、自分が出した抄録は関係なくはないが、SHMには適していないSGIM向きの内容なので、これは終わったなと思った。いくら研究の質が良かったとしても、レビュアーがあんまりSHM向きでないなと思われた瞬間に低い点数がつくというシステムだからだ。

SHMは一つの抄録を3人のレビュアーが審査するが、3人にレビューされることによって、ばらつきをなくそうとしているのだろう。だが残念ながら、レビュアーが少ないせいか、はたまた抄録が多すぎるせいか、一人一人への負担は大きい。

会議に参加した女性医師は、「28本割り当てられたんだけど、何かの間違いかしら?」と質問していた。確かにSGIMの倍近くレビューさせられて、得られるクレジットが同じだと当然そうなるわな…

逆に総合的な印象点の判断をすれば評価はつけられるので、1本10分を目標にしよう。


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