…年末も近づいてきたので溜まった愚痴を放出しておこう。
2016年に入ってからレジデンシー中にやった研究の論文化に取り組もうとしていたが、同時に①学会でのポスター発表X6くらい②フェローシップの先の見えない就職活動、やり取り、③ECFMGへのビザの書類、④ウィスコンシン州医師免許と麻薬使用者許可の取得⑤アパート賃貸の契約⑥米国内での引越し⑦レジデント向けにやったアンケート調査研究を終わらせる、など、とにかく原稿を書くことにまで手が回らず。7月にミルウォーキーに移ってから原稿作成を始めたが、8月下旬の専門医試験のため8月の2週間ほどは試験勉強に当てたため実際は8月下旬からようやく自分のやりたいことに集中できるようになった。
同時期に大学院が始まったので、時間がないことには変わりないが、それから3ヶ月半がたった今、5つの原稿をほぼ書き上げるに至ったので、自分の中では相当にすごいことをやっていると感じている。
悲しいかな、周囲の人は自分がどれだけのことをやっているのか把握していない。
今のボスも含め周囲の人たちは、自分がミルウォーキーにきて半年の間に、フェローシップ中にやる3つのプロジェクトを立ち上げ(1つは審査終了、2つは審査中)、大学院をやりながら、今のボスがやっているQualityImprovementのコースを受けながら、2つほど院内の大きなQI(再入院とせん妄予防)に首を突っ込んでいることくらいは知っている。
これだけでも驚かれているのだが、これだけなら正直ここまでストレスを感じたり時間に追われることはない。フェローシップ中は臨床の仕事が他のフルタイムの人の半分から6割くらいに抑えられているので、それだけの時間があるからだ。
自分がこの半年で最も苦しんでいるのは、今の職場でやっていることに加えて、上記の5本程度の論文原稿を書いた過程にある。
まず、自分が書くー>共同研究者に原稿を送るー>2週間以内にレビューしてくれなければメールで催促ー>もう一回くらい同じことをするー>1−2ヶ月くらいしてやっと返事が来るー>この時点で自分が書いたことや引用した論文の内容の記憶はほぼ薄れているー>訂正に目を通して原稿アップデートー>共同研究者に原稿を送って同じ過程の繰り返し。
日本人の共同研究者はよろしい。自分が急いでいることを伝えると、忙しい中(日本の医者は米国の医者に比べたら全員が「忙しい」の部類に入ると思う)1−2週間以内にちゃんとフィードバックを入れて返してくれる。
問題はNYの某病院の指導医たち。
1ヶ月、2ヶ月平気でやってくれない。
さすがに1ヶ月を超えて来ると、こっちも催促を続けるのは忍びない(ハラスメントになるし)。そして添削の内容も「主観」的な意見が多い。こっちは関連する論文を読んでいるので、いかに彼らの知識が乏しかったり過去の論文から遠ざかっているかがよく分かる。
「共同研究者を間違えた」とは残念ながら言えない。なぜなら他に専門家があそこにはいないから。同じ職場の同じ専門(ホスピタリスト)の医師同士が、一人が訂正したところをもう一人が訂正して、お互いがそれをしあって、あたかも僕がその考えや表現を使ったかのように言ってくる。彼らの英語も相当怪しい。せっかく訂正するんなら、わかりやすく、エレガントに書いてよ。なんで口語なのよ。。。そんな英語の表現見たことすらないよ。
そしてクソ忙しい中、この不毛な無限ループにはまった自分はフェローシップのポジションが中々決まらなかった時と同じくらいのストレスを感じていた。そこでこの無限ループから抜けるための手立てを打った。
「このままあなたたちの意見だけ聞いていても埒が明かない。論文提出して第3者のレビュアーのフィードバックをもらおう」
と一言メールを一斉送信し、あとは半ば強引に論文を提出し、一つ目は撃沈。そもそも興味がないとのことでフィードバックすらもらえず。Academic Medicine万歳。あれは絶対にEditorなりスクリーニングした人が却下した感じ。
2つ目は次に狙っていたところに。一応第2著者のNYの先生に、「自分はAとBを考えているけど、Aの方がインパクトファクター的にもレビューのスピード的にもいいからこっちにするよ」的な感じで聞いたところ、「Bの方もインパクトファクターと思うからそっちにしよう」と何も調べもせず言ってきたので完全に無視して自分のチョイスの方へ提出。
早くレビューしてもらってフィードバックをもらいたいって趣旨を完全に忘れている。なぜに年4回しか発行されない、インパクトファクターも付いていないところを「ついていると思う」だけで勧めて来るのか。ググれば1分以内に分かる情報すら調べてくれないことに憤りと絶望を覚えた。
もう2度とこの人とは研究したくない。
2つ目のところから1ヶ月ちょっとで、詳細なフィードバックをもらえた。一つショックだったのは「英語の添削サービスを推奨します」と一人のレビュアーに書かれていたこと。
そうだよね、やっぱ書き方変だよね!
とても残念なのが、自分の英語とその他複数の人の英語が混ざっているので、誰のせいかわからない。これは連帯責任として自分も精進しないといけない。
もう一つの論文でもドラマがあった。今は先進国では研修医教育にコンピテンシー基盤型教育というフレームワークを導入している・しようとしている。それに関係した研究だったので、初めのイントロのところに、今卒後教育はコンピテンシー基盤型教育に則って…みたいな文脈で書いたら、「それは理想がそうなんであって、僕らはまだ全然そこ(コンピテンシー基盤型教育)に至っていない」とかいう謎のコメントを添えて自分の文章は消されていた。
できているかできていないかに付いては同意見ではあるが、コンピテンシー基盤型教育のフレームワークを使ってカリキュラムなり評価なりをしているのは間違っていないので、「移行している」という表現にだけ変えておいたが、ACGMEのマイルストーンやら6コンピテンシーは一体どう説明するんだ??と逆に聞いて見たくもなった。
こんな人がレジデンシーの副ディレクターをしているとは、コンピテンシー基盤型教育は本当に提供側のトレーニングが大事。
まだまだあるのでキリがないが、誰をメンターにするかはとても大事だと学んだ。
2016年に入ってからレジデンシー中にやった研究の論文化に取り組もうとしていたが、同時に①学会でのポスター発表X6くらい②フェローシップの先の見えない就職活動、やり取り、③ECFMGへのビザの書類、④ウィスコンシン州医師免許と麻薬使用者許可の取得⑤アパート賃貸の契約⑥米国内での引越し⑦レジデント向けにやったアンケート調査研究を終わらせる、など、とにかく原稿を書くことにまで手が回らず。7月にミルウォーキーに移ってから原稿作成を始めたが、8月下旬の専門医試験のため8月の2週間ほどは試験勉強に当てたため実際は8月下旬からようやく自分のやりたいことに集中できるようになった。
同時期に大学院が始まったので、時間がないことには変わりないが、それから3ヶ月半がたった今、5つの原稿をほぼ書き上げるに至ったので、自分の中では相当にすごいことをやっていると感じている。
悲しいかな、周囲の人は自分がどれだけのことをやっているのか把握していない。
今のボスも含め周囲の人たちは、自分がミルウォーキーにきて半年の間に、フェローシップ中にやる3つのプロジェクトを立ち上げ(1つは審査終了、2つは審査中)、大学院をやりながら、今のボスがやっているQualityImprovementのコースを受けながら、2つほど院内の大きなQI(再入院とせん妄予防)に首を突っ込んでいることくらいは知っている。
これだけでも驚かれているのだが、これだけなら正直ここまでストレスを感じたり時間に追われることはない。フェローシップ中は臨床の仕事が他のフルタイムの人の半分から6割くらいに抑えられているので、それだけの時間があるからだ。
自分がこの半年で最も苦しんでいるのは、今の職場でやっていることに加えて、上記の5本程度の論文原稿を書いた過程にある。
まず、自分が書くー>共同研究者に原稿を送るー>2週間以内にレビューしてくれなければメールで催促ー>もう一回くらい同じことをするー>1−2ヶ月くらいしてやっと返事が来るー>この時点で自分が書いたことや引用した論文の内容の記憶はほぼ薄れているー>訂正に目を通して原稿アップデートー>共同研究者に原稿を送って同じ過程の繰り返し。
日本人の共同研究者はよろしい。自分が急いでいることを伝えると、忙しい中(日本の医者は米国の医者に比べたら全員が「忙しい」の部類に入ると思う)1−2週間以内にちゃんとフィードバックを入れて返してくれる。
問題はNYの某病院の指導医たち。
1ヶ月、2ヶ月平気でやってくれない。
さすがに1ヶ月を超えて来ると、こっちも催促を続けるのは忍びない(ハラスメントになるし)。そして添削の内容も「主観」的な意見が多い。こっちは関連する論文を読んでいるので、いかに彼らの知識が乏しかったり過去の論文から遠ざかっているかがよく分かる。
「共同研究者を間違えた」とは残念ながら言えない。なぜなら他に専門家があそこにはいないから。同じ職場の同じ専門(ホスピタリスト)の医師同士が、一人が訂正したところをもう一人が訂正して、お互いがそれをしあって、あたかも僕がその考えや表現を使ったかのように言ってくる。彼らの英語も相当怪しい。せっかく訂正するんなら、わかりやすく、エレガントに書いてよ。なんで口語なのよ。。。そんな英語の表現見たことすらないよ。
そしてクソ忙しい中、この不毛な無限ループにはまった自分はフェローシップのポジションが中々決まらなかった時と同じくらいのストレスを感じていた。そこでこの無限ループから抜けるための手立てを打った。
「このままあなたたちの意見だけ聞いていても埒が明かない。論文提出して第3者のレビュアーのフィードバックをもらおう」
と一言メールを一斉送信し、あとは半ば強引に論文を提出し、一つ目は撃沈。そもそも興味がないとのことでフィードバックすらもらえず。Academic Medicine万歳。あれは絶対にEditorなりスクリーニングした人が却下した感じ。
2つ目は次に狙っていたところに。一応第2著者のNYの先生に、「自分はAとBを考えているけど、Aの方がインパクトファクター的にもレビューのスピード的にもいいからこっちにするよ」的な感じで聞いたところ、「Bの方もインパクトファクターと思うからそっちにしよう」と何も調べもせず言ってきたので完全に無視して自分のチョイスの方へ提出。
早くレビューしてもらってフィードバックをもらいたいって趣旨を完全に忘れている。なぜに年4回しか発行されない、インパクトファクターも付いていないところを「ついていると思う」だけで勧めて来るのか。ググれば1分以内に分かる情報すら調べてくれないことに憤りと絶望を覚えた。
もう2度とこの人とは研究したくない。
2つ目のところから1ヶ月ちょっとで、詳細なフィードバックをもらえた。一つショックだったのは「英語の添削サービスを推奨します」と一人のレビュアーに書かれていたこと。
そうだよね、やっぱ書き方変だよね!
とても残念なのが、自分の英語とその他複数の人の英語が混ざっているので、誰のせいかわからない。これは連帯責任として自分も精進しないといけない。
もう一つの論文でもドラマがあった。今は先進国では研修医教育にコンピテンシー基盤型教育というフレームワークを導入している・しようとしている。それに関係した研究だったので、初めのイントロのところに、今卒後教育はコンピテンシー基盤型教育に則って…みたいな文脈で書いたら、「それは理想がそうなんであって、僕らはまだ全然そこ(コンピテンシー基盤型教育)に至っていない」とかいう謎のコメントを添えて自分の文章は消されていた。
できているかできていないかに付いては同意見ではあるが、コンピテンシー基盤型教育のフレームワークを使ってカリキュラムなり評価なりをしているのは間違っていないので、「移行している」という表現にだけ変えておいたが、ACGMEのマイルストーンやら6コンピテンシーは一体どう説明するんだ??と逆に聞いて見たくもなった。
こんな人がレジデンシーの副ディレクターをしているとは、コンピテンシー基盤型教育は本当に提供側のトレーニングが大事。
まだまだあるのでキリがないが、誰をメンターにするかはとても大事だと学んだ。
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