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SHM アメリカホスピタリスト学会の抄録レビュー終了

朝9時前から、割り当てられたリサーチカテゴリーの26本の抄録のレビュー・採点を行なった。

娘に邪魔されながら

娘と遊びながら

3度ほどベランダ(パティオ?)と外で大雪の中遊びながら

夕方6時には26本全て評価を終えた。

最近の日記で述べたように評価基準がとても曖昧なので逆に1本あたりに時間はかからなかった。

よく覚えていないが、2年前くらいから総合内科学会抄録のレビューのボランティアをするようになったんだったろうか?それとも1年前からか?

とにかく今回が計3−4回目のボランティア、そしてホスピタリスト学会は初めてレビュー

10段階の評価で、5を大体普通として、テーマや結果が重要なものであれば評価が上がるし、テーマが全く関係なければ容赦なく下げる(関係なければ評価が下がるのはやむなしと電話会議で聞いていた)。研究方法や結果の書き方、解釈で問題があればその分減点するというような感じで自分はつけた。

あと2人からの評価と合わせて判断するのだからまぁいいでしょう

…評価基準は小項目に分けるなりしてフェアにするべきだと思う。総合内科学会の方がそこは随分まし。

そして感想:

質にばらつきありすぎ

以下愚痴(批評)

1 本当の意味でちゃんとした研究やQIのデザイン、解析の方法でやっている論文化できるようなものは少ない。7点以上つけたものは論文化の可能性がありそうな感じだったが、26中12本くらい。まぁ所詮抄録に書かれているだけの情報で判断しているためなんとも言えない。肉付けすれば論文化できる研究などは低い点数に埋もれているだろうし。

2 質がひどいものも多い。自分が研修医の時院内のリサーチ発表会に出した(それでも恥ずかしいものだった)ようなものをだす人もいる。これはSHMは無料で提出可能なのでもはや仕方ない。

3 リサーチカテゴリーの中のサブカテゴリーの重複が激しい。医学教育やコミュニケーションのサブカテゴリーは数自体が少なく、困ることはなかったが、QualityImprovementと他のサブカテゴリーの重複は本当に厄介。Hospital Medicineだけあって、使ったデータはQIから来ているんだけど、やったことはOutcomeResearchにしか見えないものや、明らかにQIの取り組みなんだけど、HighValueCareがらみなのでValue In Hospital Medicineのサブカテゴリーとして提出している人など。

ここら辺の線引きがうまくされていないので、評価する分には困らないが、二つのサブカテゴリーに該当するようなテーマをもつ人が、サブカテゴリーを競争率の高いものでなく低いものに「あえて」提出したとしたら問題にならないのか心配。

ここは首を突っ込まず、コメント欄にフィードバックを入れておいた。

4 今年はラスベガス開催なのできっと提出された抄録多かったんだろうな…流石に30本近くになると総合内科学会の倍か下手したら倍以上見させているので、もっと手広くボランティアを募ればいいのに



毎年(自分の)研究デザイン、統計、トピックへの理解が指数関数的に伸びているので、ツッコミどころを今までよりはるかに多く、明確に見つけることができるようになっていると感じたのは収穫。

今までの自分も含めて、統計解析を理解していないんだろうなと思わせる書き方の人はかなり多い。反省。

しかし、ときに刺激を受けるような抄録があるのも良い。

時間の余裕がある限りはボランティアは続けようと思うのだった。

早速履歴書に足しておこう。

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